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吉田 尚生; 大野 卓也; 吉田 涼一朗; 天野 祐希; 阿部 仁
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(11), p.1256 - 1264, 2020/11
被引用回数:8 パーセンタイル:71.58(Nuclear Science & Technology)再処理施設における高レベル濃縮廃液の蒸発乾固事故では、ルテニウム(Ru)の挙動が重要視されている。これはRuが四酸化ルテニウム(RuO)等の揮発性化合物を生成し、硝酸(HNO),水(HO)等の共存ガスとともに環境中に放出される可能性があるためである。この事故事象の安全評価に資するため、気体状RuO(RuO(g))の分解・化学形変化挙動を、温度や共存ガスの組成をパラメータとした様々な条件下で実験的に評価した。結果として、RuO(g)は気相条件によって多様な挙動を示した。乾燥空気や水蒸気を用いた実験ではRuO(g)の分解が観察された。一方、HNOを含む混合ガスを用いた実験では、RuO(g)の分解はほとんど観測されず、化学形を保持した。
佐々木 祐二
化学工学, 84(9), p.425 - 427, 2020/09
原子力研究における分離技術は廃棄物減容と有害度低減の観点が求められる。放射性元素の処理法あるいは一時的な対策として、ガラス固化体での地層処分、長半減期核種を非放射性または短半期核種へ核変換や中間貯蔵がある。このように、それぞれの処分法を適切に運用するための元素分離技術が不可欠になる。ここでは、使用済み燃料からU, Pu元素の分離と高レベル廃液からMA, FP元素の分離手法と新しい溶媒抽出技術について解説する。
森田 泰治; 津幡 靖宏
JAEA-Data/Code 2019-015, 45 Pages, 2020/01
分離変換技術の一環として開発している群分離プロセスの安全評価のための基礎データとして、群分離のスタート液である高レベル廃液及びマイナーアクチノイド(MA)の分離過程で発生するMAを含む溶液の発熱量, 発熱密度を評価した。燃焼度45GWd/tの軽水炉UO燃料からの高レベル廃液の発熱では、核分裂生成物の発熱は冷却期間が長くなるほど小さくなるが、アクチノイドの発熱のほとんどを占めるAm及びCmの発熱量合計値はほとんど変化しないことを示した。Am+Cm+希土類元素溶液やAm+Cm溶液の発熱密度は、濃縮を加えない限り高レベル廃液のそれを超えることはないが、群分離プロセスのコンパクト化のためには溶液の濃縮が必要と考えられ、また、核変換燃料とするためAm+Cm溶液は濃縮が必要であり、濃縮後の溶液の発熱密度は、同濃度のPu溶液のそれの10倍程度となった。このほか、高燃焼度燃料, プルサーマル燃料及びMAリサイクル型の高速炉燃料についても同様に評価し、比較した。
安倍 弘; 西塚 雄介*; 佐野 雄一; 内田 直樹; 飯嶋 静香
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 90, 2017/03
東京電力福島第一原子力発電所に貯槽されている使用済み燃料は、海水注入により、海水環境に曝されている。このため、当該燃料を再処理する場合には、海水成分が工程に同伴することが予想され、その影響について調査する必要がある。我々は、高放射性廃液貯槽材料に対する線照射環境における腐食評価を実施し、海水が腐食に大きな影響を及ぼさないことを明らかにした。
吉田 一雄
日本原子力学会和文論文誌, 14(1), p.40 - 50, 2015/02
再処理施設でのシビアアクシデントの一つとして、冷却機能喪失により高レベル廃液が沸騰し蒸発乾固する事故が想定される。この事故では、不揮発性の核分裂生成物の一部が飛沫として気相部に移行し、蒸気に同伴して環境中に放出される可能性がある。そのため、その放出量評価が事故影響評価の重要な課題の一つである。これを解決するために、模擬廃液および実廃液を用いた試験で得られたデータを基に飛沫同伴による移行率の機構論的な相関式を導出した。
館盛 勝一; 鈴木 伸一; 佐々木 祐二; Apichaibukol, A.
Solvent Extraction and Ion Exchange, 21(5), p.707 - 715, 2003/09
被引用回数:48 パーセンタイル:75.63(Chemistry, Multidisciplinary)当研究室で開発したジグリコールアミド化合物、TODGAはアクチノイドイオンとともにアルカリ土類金属に対しても強い錯形成を示す。研究対象の高レベル廃液中にアルカリ土類元素のSr, Baが高濃度で存在するので、これらをTODGAを含む3種のジグリコールアミド化合物を用いて抽出できるかどうかを調べた。TODGAにより、アルカリ土類元素の分配比の高い順に、CaSrBaであった。これはイオン半径の小さい順に高く以前ランタノイドで確認した傾向と同等であった。抽出反応はM+2NO+2TODGAM(NO)(TODGA)であることを確認した。3種のジグリコールアミドを用いた結果より、いずれの抽出剤においても、特にCa, Srについて高い分配比が得られ、TODGAは高レベル廃液からSrと一部のBaを抽出可能であることを明らかにした。
佐々木 祐二; 鈴木 伸一; 館盛 勝一*; 木村 貴海
Proceedings of GLOBAL2003 Atoms for Prosperity; Updating Eisenhower's Global Vision for Nuclear Energy (CD-ROM), 4 Pages, 2003/00
使用済み核燃料(SF)の新規な化学分離プロセス(ARTISTプロセス)を提案した。この概念は全アクチノイド元素(An)の回収,管理と核分裂生成元素(FP)の処分から成る。ARTISTプロセスは2つの主工程、すなわちウランの単離と超ウラン元素(TRV)の全回収工程から構成される。前者は枝分かれアミドを(BAMA)、後者はTODGAを用いる。BAMAはAn(IV)よりAn(VI)との親和性が高く、SFからU(VI)の単離に適している。TODGAはAn(III), An(IV)との錯形成が著しく強い。一方、Np(V)はTODGAとの錯形成が弱いため、原子価をNp(IV)に変えて抽出する。TODGAの能力を向上させるため、モノアミドとの共存系も検討した。講演では、BAMA, TODGAを用いてAn, FPを溶媒抽出した結果について述べる。
森田 泰治; 館盛 勝一; 駒 義和*; 青嶋 厚*
JAERI-Research 2002-017, 20 Pages, 2002/08
本レポートは、核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)と日本原子力研究所(原研)との間で、「高レベル廃液からのアクチニド分離プロセスの研究」のテーマのもと、平成10年9月より平成14年3月末までの3年半の間実施した共同研究の成果をまとめたものである。共同研究の目的は、サイクル機構で開発中のTRUEX/SETFICSプロセス及び原研で開発中のDIDPA抽出プロセスのそれぞれのアクチニド分離プロセスについて総合的な評価を行って、共通的な課題を摘出し、効率的なプロセス開発に資することにある。評価検討の結果、アクチニド分離の主工程は異なっていても、廃溶媒の処理やDTPA廃液の処理等の分離後の処理,溶媒リサイクル等の副次的な工程では多くの共通的な課題が存在することが明らかになった。工学実証規模に移すためには、これらの課題を解決するとともに、副次的な工程を含むプロセス全体について一貫した試験を実施することが必要であると結論した。さらに、プロセス全体について高い視点から評価すると、経済性向上と二次廃棄物発生量低減の2項目が重要であり、これらを念頭に置いたうえで、より合理的で効率的なアクチニド分離プロセス開発のため、今後も継続して研究開発を推進することが必要である。
燃料サイクル安全工学部
JAERI-Review 2001-038, 600 Pages, 2001/12
ピュレックス法に基づく湿式再処理技術は、応用性の広い第一世代の中核的再処理技術であり、廃棄物管理技術などの周辺技術の完成度も高い。湿式再処理技術に関するプロセス及び化学の基礎情報をまとめたデータベースの整備は、UO燃料の高燃焼度化やMOX燃料の利用など、燃料の高度化に対応する再処理プロセス及び核燃料サイクルを開発・評価して、湿式再処理技術の利用を拡大していくために重要である。この再処理プロセス・化学ハンドブックは、専門家で構成される編集委員会により、平成5年度より平成12年度にわたって収集,検討されたプロセス及び基礎化学データをまとめたものである。
森田 泰治; 佐々木 祐二; 館盛 勝一
Proceedings of International Conference on Back-End of the Fuel Cycle: From Research to Solutions (GLOBAL 2001) (CD-ROM), 7 Pages, 2001/09
高レベル放射性廃液からのアクチノイド分離のための新しい抽出剤として三座配位の中性抽出剤であるジグリコールアミド(DGA)の研究を行っており、これまでの基礎的検討から、アクチノイドに対する抽出特性やドデカンへの溶解性等の点でテトラオクチルオキサペンタンジアミド(TODGA)が最適抽出剤として選択された。本研究では、このTODGAによるアクチノイド抽出プロセス構築の第一段階として、プロセスシミュレーション計算を行った。計算の結果、アクチノイドとして最も重要なAmについて高い収率での高レベル廃液からの回収が可能であり、かつ、核分裂生成物では比較的分配比の高いSrから分離可能であることを明らかにした。本研究は、今後実施するTODGAによる抽出分離プロセスの連続試験に必要不可欠な情報を与えるものである。
森田 泰治; 山口 五十夫; 藤原 武; 溝口 研一*; 久保田 益充*
JAERI-Research 2000-024, 55 Pages, 2000/06
現在開発中の4群群分離プロセスについて、NUCEFのプロセスセル内に設置した群分離試験装置により、模擬高レベル廃液を用いたコールド試験、及び少量の実高レベル廃液とTcを添加した模擬廃液を用いたセミホット試験を実施した。前処理工程、抽出工程、硝酸沈殿工程、活性炭吸着工程及び無機イオン交換体吸着工程の各工程を一連の操作で試験し、Am,Tcを含め各元素はほぼ想定どおり分離されることを確認した。例えば、抽出工程においてAmは、99.99%以上が抽出され、99.92%が抽出溶媒より逆抽出された。脱硝沈殿工程では、Tc沈殿率として96.6%が得られた。以上の試験により、群分離試験装置の元素分離性能を確認することができた。また、実高レベル廃液による群分離試験の結果と比較するためのデータを取得することができる。
森田 泰治; 山口 五十夫; 藤原 武; 小泉 治徳*; 久保田 益充
Proc. of the Int. Conf. on Future Nuclear Systems (GLOBAL'99)(CD-ROM), 8 Pages, 1999/00
NUCEFに設置した群分離試験施設において、4群群分離プロセスの第1回実高レベル廃液試験を実施した。使用した実廃液は、ピューレックスプロセス共除染工程からのラフィーネート約2l(370GBq)である。本論文では、この実廃液試験の結果とともに、以前に同じ施設で実施した模擬廃液によるコールド試験及びトレーサーを添加した模擬廃液によるセミホット試験の結果との比較について述べる。実廃液試験において、Amの99.99%以上がDIDPA溶媒により抽出分離され、また、99.9%以上が4M硝酸により溶媒から逆抽出された。このAmの挙動は、セミホット試験での挙動と差がなく、DIDPA抽出工程の有効性が実証された。
L.Donnet*; 森田 泰治; 山岸 功; 久保田 益充
JAERI-Research 98-058, 63 Pages, 1998/10
高レベル廃液の群分離における新分離スキームの可能性を探るため、モルデナイトによる0.5md/L硝酸等の酸性溶液からのセシウムの吸着分離について研究した。バッチ吸着実験において、調べた3種のモルデナイトはほぼ同様の挙動を示した。天然モルデナイトによる0.5md/L硝酸からのCsの吸着では、分配係数1150ml/g、飽和吸着量0.64mmol/gが得られた。天然モルデナイトを用いた元素混合溶液によるカラム吸着実験で、Csは選択的に吸着されることが示され、Cs以外ではモル比で約4%のRbがカラム中に残るのみであった。4md/L硝酸による溶離についても検討し、吸着されたCs及びRbは、カラムより定量的に溶離されることを明らかにした。
森田 泰治; 溝口 研一*; 山口 五十夫; 藤原 武; 久保田 益充
JAERI-Research 98-046, 18 Pages, 1998/08
4群群分離プロセスにおけるTcの分離挙動について、これまで各工程個別に行ってきた研究の結果を、マクロ量のTcを加えた模擬高レベル廃液を用いてフラスコスケールの小規模実験により、プロセス全体を通して総合的に確認する試験を実施した。試験の結果は、これまでの各工程個別試験の結果によく一致した。例えば、Tc-白金族元素分離のための脱硝沈殿工程の試験では、マクロ量のTcに対してもTcの沈殿率として98.2%が得られ、また、この沈殿からのHOによるTc溶出試験では、1回の操作で84.6%の溶出率が得られた。本総合試験の成果をもとに、群分離プロセスからのTc製品の組成を推定し、混入元素の種類とその程度についても明らかにした。
溝口 研一*; 山口 五十夫; 森田 泰治; 山岸 功; 藤原 武; 久保田 益充
JAERI-Research 98-026, 29 Pages, 1998/05
現在開発中である4群群分離プロセスのSr-Cs群分離工程では、Srをチタン酸で、Csをゼオライトで分離する。Srの分離について、粒形保持強度を上げるためにバインダで造粒したチタン酸を作製し、バインダによるSrの吸着挙動への影響を調べた。その結果、バインダで造粒することによってSrの分配係数(Kd)は小さくなり、吸着平衡に達するまでの時間も非常に長くなることが明らかになった。しかし、バインダで造粒したチタン酸を水洗により充分コンディショニングすることで、(1)Kdが100ml/gになるのに必要な時間が約半分となり、(2)攪拌開始から24時間後にはバインダで造粒していないチタン酸とほぼ同じKd値になり、(3)カラム試験における見かけの交換容量は約1meq/g以上となった。
not registered
PNC TJ1612 98-001, 77 Pages, 1998/03
HAZOPは定性的な安全評価手法の1つであり、その有用性は広く知られている。この方法は様々な分野の専門家により構成されるグループが、ブレーンストーミング形式により組織的に解析を進める手法であり、解析における見落としが少なく、確実な解析結果が期待できる。フォールトツリー解析(FTA)は定性的、定量的に安全性を評価できる手法であり、航空、宇宙産業から原子炉の信頼性、安全工学などに適用されている。しかし、FTAで困難な問題は、いかにしてフォールトツリー(FT)を生成するかという点である。HAZOP、FTAともに安全評価手法としての有用性は認められているが、安全評価には多くの時間と労力が必要であり、計算機によるHAZOP支援支援システムやFT自動生成システムが提案されている。昨年度研究報告書では、解析対象プロセスをメインプロセス部(配管系を中心とした部位)と周辺部(制御回路部、補助装置)に分類し、モデル化することで変数の分類を行った。これによりHAZOPによる解析を配管から電気、空気配管などを含む周辺装置部まで拡張した。この解析結果とHAZOP支援システム(三菱総合研究所が開発したもの)による解析を組み合わせることにより全体の解析を行った。また、HAZOPの解析結果をFTに変換することにより、定性的な解析を定量的な解析へと応用可能とした。本研究では、ユニットの入出力変数の状態に着目して対象プロセスをモデル化し、プラントを構成する各要素の入出力変数の状態と内部事象及び外部事象の関係をデシジョンテーブルにより表現する。このデシジョンテーブルにより整理された情報を基に、HAZOP及びFT生成を行う手法を提案する。デシジョンテーブルの情報を知識ベースとして計算機に格納し、HAZOP及びFT生成を行う解析システムを構築した。この解析システムを高レベル廃液貯槽冷却システム等の安全評価に適用し、有用性を示す。
溝口 研一*; 山口 五十夫; 森田 泰治; 藤原 武; 久保田 益充
JAERI-Research 97-071, 27 Pages, 1997/10
4群群分離プロセスにおけるTc-白金族元素分離工程の最適化を目的として、DIDPA抽出ラフィネートを模擬した液(模擬ラフィネート)に対して元素濃度、硝酸濃度、脱硝時の加熱方法などを変えて脱硝を行い、脱硝後の液の酸濃度及び元素の沈殿率などを調べた。模擬ラフィネートを非常に強く加熱して脱硝した場合、模擬ラフィネートを脱硝前に濃縮することが、白金族元素を効率的に沈殿として分離する上で重要であることがわかった。模擬ラフィネートに対して濃縮せずに脱硝を行う場合は、昇温速度があるしきい値以下で、かつ昇温後の液温が95C以上になるような条件で加熱すれば、白金族元素を沈殿分離できることがわかった。また、模擬ラフィネートの脱硝反応の進行について確認した。
森田 泰治; 山口 五十夫; 藤原 武; 溝口 研一*; 久保田 益充
JAERI-Research 97-046, 35 Pages, 1997/07
模擬高レベル廃液を用いた実験により、群分離プロセスの脱硝操作を主体とする前処理工程においてコロイドが生成することを見出し、その生成防止及び生成した際の除去法について検討した。コロイドはZrを主体とするものであり、前処理工程において生成を防止する或いは前処理後液中より除去するいずれの場合にあっても、Zrと沈殿物を作る試薬の添加が有効であることがわかった。硝酸濃度が0.5Mとなった前処理後液からのコロイド除去では、パラモリブデン酸アンモニウムを添加後加熱するという方法が最も優れていると結論した。
山口 五十夫; 森田 泰治; 藤原 武; 溝口 研一*; 久保田 益充
JAERI-Tech 97-023, 23 Pages, 1997/06
群分離法の開発研究を行うため、燃料サイクル安全工学研究施設に群分離試験装置を設置した。装置に供給する試薬や高レベル廃液の移送は減圧吸引、重力落下及びポンプを用いた方法で行うが、溶媒抽出工程及び無機イオン交換体カラム吸着工程は供給液の定流量性が要求されるために定量液送ポンプを用いている。本群分離試験装置は重遮へい体内に設置されているため、配管等の長大化や遠隔操作性の観点からポンプ等の設置位置に最適な場所を選定できない制限がある。これまでの模擬高レベル廃液を用いた群分離試験で、定量液送ポンプの運転時に若干の不具合が発生したので、その原因究明と対策を検討し改善を図った。本報にはその経緯と改良点等を記した。
佐山 隼敏*; 鈴木 和彦*; 島田 行恭*
PNC TJ1612 96-001, 84 Pages, 1996/03
HAZOPは、国内外において数多くのプラントプロセスに適用され、その有用性が高く評価されている。しかし、実プラントの解析を進めるためには多大の労力と時間を要する。このような問題に対して、計算機によりHAZOPを支援するためのシステムが提案されている。本報告書では、動力炉・核燃料開発事業団の委託により(株)三菱総合研究所が開発したHAZOP支援システムをいくつかのプラントに適用し、支援システムの汎用性を確認するとともにいくつかの問題点を提示する。プロセスプラントには制御回路などの電気回路を含むが、これら回路に対するHAZOPの手順を示す。さらに、システム工学の入出力の概念を基礎とし、論理型人工知能言語Prologを用いて開発したHAZOP自動解析システムについて報告する。異常の因果関係の分類を行い、要素の異常に関するデータをデシジョンテーブルにより整理し、データベースとして計算機に格納しておく、知識ベースとして計算機に入力する対象プロセス固有の情報を基に、ずれに対する原因、影響をデータベースの検索により取り出し、HAZOPの解析結果として出力する手法である。